AM4:00起床。
体調良好。
頭?腫れてる感じはあるが出血無し。
今日はやってやる。
今日が小生の戦いの始まりであります。
3日目となればもう慣れたもんで。
さっさと準備をこなしてプレステージエリアの向かう。
第1ナックルヘッド発見。
EL。
ショーティー2機。
もとはリンカートだったのでしょうね。
大きすぎやしないかと少し心配になる。
第2ナックルヘッド発見。
シャベルの腰下にナックルを組んである。
昔、有名なエンジンビルダーが組んであったのだそうで、40年くらい眠っていたそうだ。
ツインプラグにオープンロッカー。
電磁ポンプ付きでスライドバルブ2機。
攻めてますな!
RWBクラスなので記録には反映されないが130マイルくらいで走ったとの事。210キロくらい。
リジッドフォークで。
命知らずか?と思う。
あ、ジョディー。
ジョディーのお父さんがやってくる。
彼はアメリカで有名なカスタムペインターでカスタムショップを営んでおられる。
『HOW FAST?』 どんくらいの速度だ?ここでは『こんにちは』の次に必ず速度を聞かれる。
『今日が初めてなのでわかんない。たぶん220キロは出ると思う。』と答えておく。
『ナックルで220キロか? それはすごい。』
『それにしてもきれいなバイクだな、頑張れよ!』
な感じでお話ししまして記念撮影。
などやってるうちに時間がやって来てステージエリアに移動。
じわじわと緊張が襲ってくる。
エンジンかけて。
いよいよです。
とにかく冷静に。今からやる行動を頭の中で何度も復唱。
1本目、とにかく何もかもが不明の状態。車体、エンジン、燃調、コース。ともかくまずは様子見。70%くらいで行ってみようか・・・。
スターターのグリーンフラッグが振られスタート!
ゆっくりとコースに向かい90度ターン、コースに入る。
スロットルを絞る。シフトランプがつく手前、5000回転でシフトアップを繰り返す。
事前の情報でコースの左側は比較的フラットなのでそちら側を狙う。
スピードがぐんぐん伸びて行く。計測エリアに入った!
スピードメーターは100マイルくらい。A/F計は11あたりで動いている。これは燃料濃すぎたな~。話になんねー。
しかしなんだ?むちゃくちゃバンピー!はねまくる車体。正直怖いっす!
あれれ?気づくとずいぶん真ん中に流されてる。これはいかん、元に戻さなきゃ!
と思った瞬間・・・。
ドカーン!
と、音が聞こえるくらいのギャップに乗り上げる。
腰はシートから浮く、足もステップから離れてしまいそうな勢いで車体が跳ねる。
危うく落車!すかさず腕の力のみで体を戻しバランスを整える。
けれどもこの出来事でビビリミッターが完全に効いてしまいスロットルが開けられなくなる。あまりの恐怖でコースのどこに居るのかも分からなくなってしまった。
どれくらい走ったかわからないままコースアウト。ピットに戻るリターンロードで家族の顏が頭に浮かんでくる。
まずい・・・。
ピットに戻ると皆一様に暗い顔である。
『小田さん何かありました?』と同時に渡されたレシート(記録)をみて愕然とし、すべてを知る。
小生の初走行のスピード記録。33マイル。時速53キロ…。
なんじゃこりゃ!? 原付やんけ・・・。
これが僕のハートに火をつけた。
情けなさすぎるぞ?
何しにここまでやって来た?カッコ悪いにもほどがあるぞ!
もう何も考えるな!とにかく次は全開ぶっこんでやる!
A/Fのデータを奥君に出してもらいジェットの交換。
ホールドを良くするためシートに加工。車体の状態を点検しプレステージエリアに向かう。
悶々としながら作業してたな~。
ここは1本走るのに3~4時間ほどは待ち時間がある。考える時間は山ほどあるという事だ。先ほどの恐怖について考える。
レースであれば必ず同時に走っている人がいる。恐怖感は必ずつきものである。先を行く者があれば追いつこうと必死になり、追われればそれをかわすことに必死になり。それの繰り返しで恐怖を超える集中力が発揮される。ここはどうだ?小生が走っている間はここには誰もいない。ただ一人でコースを占有し、たった一人で最高速トライアルを戦わなければならない。恐怖にとりつかれたとき、周りを見回しても誰一人いないのである。これは正直怖い。闘う相手は記録、の前に自分である。
なんでもそうだが、ビビったら負けである。
第3ナックルヘッド発見。
レジェンドチューナー、ピート・ヒルさんである。
今年で84歳である。現役!
パワーをもらう。
よし。
集中だ集中!
コースイン。今度はしっかり回すことにした。
シフトポイントは5500回転。1速、2速でラフにスロットルを開けると簡単にグリップを失ってしまう。慎重にスロットルを開けシフトランプが点くまで粘る。真ん中に引っ張られる車体を小刻みに修正する。車速が伸びる。
80マイル、90マイル、100マイル。A/F計も良い所を指している。計測エリアに入った直後に4速へシフトアップ。 スピードが上がるにつれ車体の縦揺れも気にならなくなってくる。お!そういう事なのか?横揺れは出ないのでこのままの縦揺れで転倒することはないと判断、スロットルを開け続ける。120マイル、125マイル、130マイル。タコメーターが6500を指したところで140マイル!
これ以上回すとエンジンがやばいかも?回転を キープしようとタコメーターをにらんだその瞬間、針が「パイ~ン!」って8000回転まで振り切れた。壊れたな~、と思うもそのままゴールへ。
体中がギシギシ言っているのを感じながらピットへ。打って変わってみんなが笑顔で待っている。レシートには126・502マイル。1マイル区間平均時速203・668キロ。GPSスピードメーターの読みで最高速は225キロ。とりあえず人並みの速度で走れることを確信。車体も戦えるようにできていると確信。
ビビリミッター解除!
収穫である。タコメーター? なかなかつらいがシフトランプを頼りにするしかない。
この日は2本目でタイムアップ。ファイナルのギア比に改善の余地が見えたので、ホテルへ戻りスプロケットロケット交換作業。それくらいの軽作業であればバン自体がワークスペースだが、頭上注意なのは間違いない。
予測を立てながらスプロケットの設定、変更。
ホテルに戻り~。なんて言いますが作業スペースはホテルの駐車場。この日は順平ちゃんもモジュールパンクがありともに作業。
駐車場での作業なんてね、10代のころ始めてバイクを改造してたのを思い出します。
内容の大小はあるかもですが20年以上やってることが変わってないな~。
さあ、明日に期待です!
2017 BMST CHALLENGE SPONSORS.A-PG 1650cc
酒井工作所(京都)
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